嘔吐後の対応間違っていませんか?
こんにちは!小児科勤務10年、3人の母親の看護師マッキーです。
本日は子どもに多い嘔吐とその対応方法についてお伝えします。
嘔吐の後に水分をすぐ上げるのはNG!
嘔吐をしてすぐに皆様が行おうとすること、それは「水分を飲ませる事」です。
しかし、これはNGです。
それはなぜかというと、胃が水分を受け入れられる状態ではないからです。
まず、なぜ嘔吐をするのでしょうか?
理由の一つに、胃が飲食物を受け入れられないからがあります。胃が「も~無理~。消化できない。この食べもの邪魔~」と感じて吐き出します。皆さんが、疲労困憊した時にちょっと横になりたいのと同じで胃も休みたいのです。
休みたい時に、この仕事やってーと依頼された時、みなさんはイラっとしませんか(笑)?
実は胃も同じなんです。
せっかく吐き出して胃の中がすっきりしたのに、また入ってくるわけです。怒るのも当然です。では、胃が起こるとどうするかというと、そうです。また吐き出します。
体力のある大人でも嘔吐は辛いですよね。体力のない子ども達はもっともっと辛いわけです。さらに、嘔吐を経験したことある方はお分かりかと思いますが、非常に疲れます。吐き疲れて眠ったという言葉も聞いたことあると思います。
私が冒頭で水分をすぐに飲ませることはNGだという理由がここにあります。
それは、嘔吐を繰り返すことで子どもたちは体力が奪われ、しまいには口から水分を取れなくなり入院するケースがあります。
嘔吐自体は軽症でも、吐く行為によって脱水という疾患を引き起こしてしまうことがあることを知っていただきたいです。
必ずいただく質問が「飲ませないと脱水になるのではないですか?」です。
結論からお伝えするとなりません。
理由としまして、人間の身体には予備力が備わっています。一回嘔吐したぐらいでは脱水にはなりません。その予備力を考えると、一度の嘔吐であわてる必要もありません。
効果的な対策について
では、効果的な対策は何かというと「30分以上飲ませたり食べさせたりしないこと」これだけです。一番いいのは昼寝をしたり、TVを観せて水分を欲しがらないよう気持ちを逸らせることです。
口の中が気持ち悪いといった場合は、濡れタオルで拭ってあげてください。
しかーし、子どもたちは喉が気持ち悪いのであの手この手を使って水分を要求します(笑)。できる限り戦ってほしいのですが、どうしても負けそうなときは次の対策をとって下さい。
子どもがどうしても水分を欲しがるそんな時は…
それは「必ず計量カップで30ml測定した常温の水を飲ませる」です。
これは絶対譲れません。必ず計測して下さい。なぜなら私たちの目分量はあてにならないことと、30mlは胃を騙せるからです。
なぜ30mlかというと、以前勤めていた小児科のクリニックで医師が保護者に伝えていたことと、私が子どもたちに実践して効果を感じたからです。
どんな効果かというと、30ml飲むことで喉の不快感が軽減され、胃にも負担がないことです。子どもが飲みたいというこの気持ちを解消しながら、身体に負担のない方法を取れることが一番最善の方法だと考えていますので、私はこの方法を保育士の先生方への講義でもお話しています。
当たり前のように、吐いたら水分ではなく飲ませる事でのデメリットがあることを皆様に知っていただきたくこちらに記載しました。
このようなお話を子ども施設様で開催しております

2022年2月に景丘の家様でフリープログラム「子どものケア方法」を行わせていただきました。




このような講座も承っております。お気軽にご連絡下さいね。
今回の嘔吐の話、なるほどなと思った方は、実践してその感想をシェアやコメントいただけると嬉しいです。子どもたちに負担なく、しかし効率的に回復につながる情報を今後も発信して参ります。
ありがとうございました(^^)